B-RTO研究会

第18回B-RTO研究会

 1994年の第一回B-RTO研究会に参加させていただいてから20年以上がたち、今回第18回B-RTO研究会の当番世話人をさせていただくことになり、大変光栄に存じます。この20年で、B-RTOは本邦における胃静脈瘤に対する標準治療になり、世界に誇れる日本発の治療となりました。しかしながら、欧米では広く受け入れられておりません。βブロッカーやTIPSなど、とにかく門脈圧を下げることが第一であり、門脈圧を上昇させる治療は受け入れがたいのかもしれません。B-RTOによってシャント血流を調節し門脈圧を上昇させることは、門脈圧亢進症を悪化させるのではなく、肝内門脈血行動態を改善し、hyperdynamic circulationも改善する可能性があると考えます。今回の主題は、胃静脈瘤自体の治療は当然として、その先の血行動態や肝機能、糖代謝などへの影響についてご報告いただきたい考え、「One step beyond obliteration of gastric varices」といたしました。総会のシンポジウム2「胃静脈瘤の集学的治療」との合同セッションとして行う予定です。一般演題では、手技の工夫、合併症、治療に難渋した症例など、幅広く演題を募集しております。

国立病院機構 別府医療センター 臨床研究部・外科
当番世話人 川中 博文

主題第1日目 9月10日(木)13:00~15:30 第1会場

「One step beyond obliteration of gastric varices」
(シンポジウム2「胃静脈瘤の集学的治療」との合同セッション )

司会:
國分 茂博(新百合ヶ丘総合病院 肝疾患低侵襲治療センター/内視鏡センター)
川中 博文(別府医療センター 臨床研究部)(第18回B-RTO研究会当番世話人)

基調講演 胃静脈瘤治療の調査研究とその展開

村島 直哉(三宿病院 消化器内科)

S2-1
孤立性胃静脈瘤に対するヒストアクリルによる内視鏡的組織接着剤注入法
(HA/EO併用法)の有用性と問題点

渡辺  晃(福島県立医科大学 内視鏡診療部)

S2-2
胃静脈瘤に対するB-RTOの治療時期別比較 ~待期例vs予防例~

白築 祥吾(山口大学 消化器病態内科)

S2-3
胃静脈瘤に対するB-RTO難易度予測に関する検討:左胃静脈径/胃静脈瘤径(LGV/GV比)による評価の提案

工藤 康一(済生会熊本病院 消化器病センター)

S2-4
B-RTOを複数回実施した症例の検討

富川 盛雅(福岡市民病院 外科)

S2-5
胃静脈瘤に対するB-RTO後の食道静脈瘤増悪例の検討

水谷  卓(日本大学板橋病院 消化器肝臓内科)

S2-6
B-RTO後の肝硬度及び肝機能の長期的な変化

小林  薫(兵庫医科大学 放射線科)

S2-7
胃静脈瘤治療に伴う肝脾硬度の経時的推移

古市 好宏(東京医科大学 消化器内科)

S2-8
肝性脳症に対するB-RTOの治療成績

赤星 朋比古(九州大学 先端医療医学)

S2-9
胃静脈瘤に対するB-RTO・PSE同時併用療法を主軸とした治療戦略

和栗 暢生(新潟市民病院 消化器内科)

S2-10
胃静脈瘤の集学的治療~PSE併用new TJO~

近森 文夫(国吉病院 消化器外科)

S2-11
血行動態から見た胃静脈瘤の分類と腹腔鏡下modified Hassab手術

川中 博文(別府医療センター 臨床研究部)

一般演題第2日目 9月11日(金)10:30~11:30 第3会場

司会:
赤星 朋比古(九州大学 先端医療医学)
1
B-RTO施行時にマイクロカテーテルによる胃内腔穿破をきたした胃静脈瘤の1例

瀧川 政和(相模原病院 放射線科)

2
B-RTOに際し門脈大循環シャント維持が可能であった胃静脈瘤の2例

矢田 晋作(鳥取大学 放射線科)

3
環大動脈左腎静脈に排血路が2箇所存在したためB-RTOに難渋した1例

井上 博人(久留米大学医学部内科学 消化器内科)

4
左側門脈圧亢進症による、遠肝性排血路を有する胃静脈瘤に対し、BRTOとPSEで治療した1例

荒木 拓次(山梨大学 放射線科)

5
B―RTO先行脾摘術によりIFN療法導入が可能となった胃十二指腸静脈瘤合併肝硬変の1例

上原 英雄(中津市立中津市民病院 外科)

6
肝静脈波形からみたB-RTOの適応について

松本 佳大(九州大学 消化器・総合外科)

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